「モッキンフレーム」設計の見直し、試験結果、再販について
平素は、ローソファ専門店HAREMをご愛顧賜り誠にありがとうございます。
今年4月、弊社の商品「モッキンフレーム(つみきソファ専用オプションアイテム)」においてスチール部が破損する恐れが判明し、商品の製造を一時停止し、ご使用中の商品の回収を実施いたしました。
当該商品をご使用中の皆様、ご検討中の皆様には大変なご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
なお、新仕様の「モッキンフレーム」は8月下旬より販売を再開いたしました。
現在は安心してご使用いただける新仕様の「モッキンフレーム」のみ販売しております。商品詳細は以下のリンクよりご確認ください。
この記事では、旧仕様に於ける破損の原因、新仕様に於ける設計変更点、強度・耐久試験の内容と結果をご報告いたします。
「モッキンフレーム」製造再開までの流れ
① 原因の調査【完】
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② 設計の変更【完】
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③ 試作品の製作【完】
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④ メーカーでの強度試験を合格【完】
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⑤ 品質評価試験の試験機関にて強度・耐久試験を実施【完】
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⑥ お待ちいただいているお客様へ発送【完】
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⑦ ショールーム、オンラインショップでの販売再開【完】
ご協力いただいた皆様、商品の完成をお待ちいただいた皆様、誠にありがとうございました。
「モッキンフレーム」設計の変更点
破損の原因は「底面のフレームと背面のフレームの溶接位置と強度」にあったため、以下の3点を変更いたしました。
① 底面のフレームの太さを変更
底面のフレームの太さを25mmから50mmに変更し、溶接面積を広くしました。※上図:右上参考
なお、背面のフレームの太さは変更しておらず、つみきソファ併用時のモッキンフレームの見た目は以前と変わりません(ソファを載せると底面のフレームは隠れるため)。
② 溶接位置(方向)の変更
背もたれの体重がかかる方向に対して、平行に溶接していたのを垂直に変更。※上図:右上参考
荷重に対してふんばりが効く方向に溶接方向を変えました。(専門用語で言うところの、「前ガチ」から「横ガチ」へ。)
③ 溶接箇所を変更
溶接箇所を4箇所から7箇所に増やしました。※上図:左上参考
上記3点の変更により、背もたれにもたれた際の荷重に対する強度を高くしました。
加えて、以下の変更も加えました。
④ 底面のフレームの表面に貼るテープの変更
ソファとフレームのずれ軽減のため、底面のフレームの表面に「滑り止めテープ」を貼っていましたが、此度の設計変更に併せて「マジックテープ」に変更しました。
つみきソファの底面部に貼り合わせることで、従来以上のずれ軽減を期待できます。※上図:左上参考
試験の内容と結果について
品質評価試験の試験機関「一般財団法人ボーケン品質評価機構」にて、上記の変更を加えた試作品の試験を実施いたしました。
JIS S 1203:1998「家具-いす及びスツール-強度と耐久性の試験方法」に示された試験のうち、「背もたれの静的強度試験」「座面の耐久性試験」「背もたれの耐久性試験」を実施。
「背もたれの静的強度試験」
通常使用を想定し、通常加わり得る最大の力を数回加えることにより、椅子が十分にその機能を発揮できる強度を持っているかを確認します。
試験内容の詳細はこちら(一般財団法人ボーケン品質評価機構 HP)
「座面の耐久性試験」「背もたれの耐久性試験」
長期間の使用で一定荷重が繰り返し負荷する条件を想定し、椅子の強度を確認する試験です。
試験内容の詳細はこちら(一般財団法人ボーケン品質評価機構 HP)
試験結果
結果は、「背もたれの静的強度試験」「座面の耐久性試験」「背もたれの耐久性試験」すべての試験において、家庭用区分(区分2~3)より上の業務用区分(区分4)を合格。
設計変更後の「モッキンフレーム」が安心してご使用いただける品質と強度であることが確認できました。
ちなみに、同じくつみきソファの背面を支えるオプションアイテム「サポートフレーム」の試験時と同じ結果であり、「サポートフレーム」と「モッキンフレーム」は同等の強度・耐久性となります。
以上、「モッキンフレーム」の商品回収と販売再開に至るまでのご報告でございます。
当該商品をご使用いただいていた皆様、ご検討いただいていた皆様に、多大なるご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げますとともに、今回の事態を厳粛に受け止め、一層の品質管理に努める所存でございます。
皆様に長くご愛用いただける商品をお届けできるよう今後一層精進して参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
ローソファ専門店HAREM 一同