ローソファに合うサイドテーブルを作ろう!- 1. 企画/デザイン

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『HAREM』は2024年11月で20歳になりました。その4年後にローソファ専門店になったので、『ローソファ専門店HAREM』としては16歳です。

という訳で、2025年11月までは20歳のアニバーサリーイヤー!
「感謝と挑戦の一年にしよう」を胸に、一年がかりで色々な特別企画を実施してきました。

その一環として水面下で動いていたのが、この「ローソファに合うサイドテーブルを作ろう」プロジェクト。
ようやくリリースの兆しが見えてきたので、開発の裏側をお見せします!

ちなみに、HAREMが20歳の間に販売開始できるかは現時点で不明です。スリルも一緒にお楽しみください。

20年間の歴史や、HAREMの商品を手掛けるパートナー工場の紹介、その他20周年企画は、こちらのページにまとめて紹介しています。

HAREM 20th 特設サイト

なんでサイドテーブルを作るの?- 開発の背景

20周年だョ!新商品を作ろう

20周年を迎えて間もない2024年12月、HAREMのみんなで『20周年に何をする?特別企画のウキウキブレスト大会』が行われました。

もはや懐かしいあの日…

その中で出た案が「新作ソファを作ろう!」。
ノリのいい社風なのでええやんええやんで話が進みましたが、ふと気付く。

新作ソファがリリースされて、既にHAREMのソファを使っている人は嬉しいだろうか。「もう家にソファありますけど」ってならない?

ですよね。

そういえば「感謝と挑戦の一年」なんだった。

HAREM20周年のコンセプトは「感謝と挑戦の一年」です。こちら、20周年のご挨拶文↓

この「感謝」には当然ながらご愛用者の皆様も含まれています。もうほんと、皆様あってのHAREMですから!

であれば、今作るべきは新作ソファじゃなくない?ご愛用者に喜ばれる物を作るのがいいんじゃない?

ご愛用者に喜んでもらえる商品を作ろう。

今のローソファのある暮らしが、もっと良くなる商品がいいよね。

ローソファに+αできるサイドアイテムだ!

という流れで、
「新作ソファを作ろう」から「新作サイドアイテムを作ろう」にくるっと方向転換しました。

サイドアイテムなら、ご愛用者にとっても、これからローソファを検討する人にとってもきっといい。今の顧客も未来の顧客もみんな抱きしめたいよ。

うんうん、それがいい。
で、どんなサイドアイテム?

ローソファ専門店がサイドテーブルを作る理由。

大きさ的にも価格的にも気軽に買い足せる物にしよう。ということで、アイテムは「サイドテーブル」に決定!

ちなみに、HAREMには既に素敵な「ローサイドテーブル」という商品がございますが、

ローサイドテーブル

テーブルっぽくないのと、座面の上に置くと座面幅が狭くなっちゃうという弱みがあります。すごく人気者だし、良い子ですけどね!
今回は見た人100人中100人が「This is the sidetable.」と言うであろうデザインで考えます。

しかし、世の中のサイドテーブルをリサーチすればするほど、リーズナブルで可愛いの結構あるな…その中で、HAREMがわざわざサイドテーブルを作る理由って何だろう?作る必要って本当にある?

ローソファの高さに合うサイドテーブル、案外無い。全然無い。

リサーチを進める中で、サイドテーブルの高さが大体同じことに気付きます。一般的な高さのソファに合わせてる作ってるから、そりゃそうか。なるほど。

でも、ローソファには合わないよね?

実はこれまでもお客様から、「ローソファと使うならサイドテーブルの高さはどれぐらいがいい?」と聞かれる事がありました。
推奨サイズはお伝えできても、その規格のサイドテーブルは世に出回ってなかったりする。う〜ん…ここで一句。

世の中に 無いなら作ろう 最適解

そうだね!
ローソファ専門店として、ローソファにまつわることはいつだって最適解を持っていたい。
ローソファとサイドテーブルのことを聞かれたら「これが相性最高です」とスッと差し出せる俺たちでいたい。

ローソファ専門店としてソファのことばかり考えてきましたが、一歩引いて、視野を広げて、ローソファの周りにある物のことも考えてみよう。足りてないものを見つけよう。

作る物は小さいですが、HAREMにとってはソファを作る以上にチャレンジングなプロジェクトになりそうです。HAREM20周年のコンセプトは「感謝と挑戦の一年」だかんね。

どんなサイドテーブルを作るの?- デザイン

高さはどのソファに合わせる?

よっしゃ、ローソファに合うサイドテーブルを作るぞ~!ローソファね、ローソファ…ど、どれ?

HAREMには座面高4cm~34cm、全15種のローソファがございます。

座面高が一番低いスキップソファ(座面高 4cm)
座面高が一番高いパルフィソファ(奥の高い方で座面高 34cm)

どのローソファを基準にするかで、サイドテーブルの高さが全く変わります。
が、ここはやっぱり一番の売れっ子「つみきソファ」に合わせましょう!

つみきソファ(座面高 20cm)

座面高30cm前後のローソファに合うサイドテーブルは世の中にあるっちゃあるけど、座面高20cm以下のソファに合う物はあまりない。

ってのと、HAREMは座面高20cm前後のローソファが多いので、つみきソファに合うサイドテーブルがあれば多くのローソファに合わせられるっしょという算段です。

ローソファ以外のHAREMらしさって、何?

コンセプトが「ローソファに合うサイドテーブル」だけだと、デザイン面で迷子になりそう。
ただ低いだけのテーブルなら、その気になれば私でもホームセンターに行ってDIYで作れます。不細工でしょうけども。

高さ以外にも、我々HAREMが作る意味が欲しい。HAREMらしいアイテムにしたい。
HAREMらしさって何?考えてみましょう↓

① ローソファのためのデザイン
一般的なものではなかなか叶わない、「ローソファ」特化のサイズ・設計。

② 暮らしに根ざした使い心地
デザインと品質にこだわった、ユーザーの暮らしに寄り添い、日々の暮らしを少し豊かにしてくれるアイテム。

が合わさったものが、HAREMらしさ

ここからブレなければ、自ずと「HAREMらしいアイテム」になるはず。

デザイン、あれこれ試行錯誤。

今回のプロダクトデザインを手がけるのは、つみきソファのデザイナーである岸宗大輔。

デザイン以外にも色々やってる『HAREMのど真ん中にいる人』で、どんな人物か知りたい方はぜひインタビューをご覧ください。

中の人インタビュー:岸宗大輔

最初に上がってきたデザインは「ラウンド案」と「スクエア案」の2種。以下、どっちが通ったのか想像しながら読んでみてくださいね。

1. ラウンドのデザイン案

ラウンド案1
きのこをイメージ
ラウンド案2
ペンギンがお盆を持っているイメージ

ラウンド案はとにかく「置いてかわいいもの」で、見た目重視。
丸みを帯びた有機的で温かみあるデザインにこだわって、モチーフもきのことペンギンです。

【フィードバック】
・きのこ案:こっちの方がスッキリしてるけど、既にどこかが出してそう。
・ペンギン案:脚がブラックだと「脚多すぎ」感が出そう。

↓ペンギン案に絞ってブラッシュアップ!

こうなった。
こんな風にもしてみる。

こちらがラウンド案の最終形。脚の色がブラックだとスタイリッシュに、カラフルだとポップに、印象ががらっと変わりますね。

2. スクエアのデザイン案

幅が長いのと短いのと2パターンのサイズで。
長い方はソファのサイドに付ける前提で、すっきり見えるようにつみきソファの奥行きに揃えて。

スクエア案 ロング

短い方はPCや作業が出来るように、移動させる前提でコンパクトに。

スクエア案 ショート

ラウンド案は「置いてかわいい」重視でしたが、こちらのスクエア案は「利便性が高い」「ソファや部屋になじむ」から考えたデザインです。

【フィードバック】
・ショート版:PC作業や読書が捗りそうで良い。
・ショート版:PCの横に飲み物置けるぐらいの余裕が欲しい。
・ソファの下に差し込める形状だと、体に引き寄せて使いやすくなるよね。
・シンプル過ぎて他にありそう…。

↓ブラッシュアップ!

こうなった。

HAREMのメインターゲットである、愛犬と暮らすご家庭や、小さな子供と暮らすご家庭に置くなら…を意識して、

● 天板
・天板は表裏でフチあり/フチなしを使い分けられる。
・フチあり:ぶつかっても上の飲み物がこぼれにくいように。
・フチなし:PC作業など、読書など、机として使いやすい。
・天板を外せるから、汚れてもさっと洗える。

● 脚のパイプ
・走り回ってサイドテーブルに激突しても、ケガしにくい丸みのあるデザインに。
・柔らかく温かみある印象に。

ターゲットをイメージしたからか、かなりHAREMっぽさが出てきたぞ…?

【フィードバック】
・天板からピョッと出てる取っ手、上にPC等を置く時にジャマになりそう。
・2番目に人気の「ピカソソファ」に合うサイズも見たい。

↓ブラッシュアップ!

高さも2パターン出してみました。

つみきソファ+サイドテーブル(高)
つみきソファ+サイドテーブル(低)

2番目に人気の「ピカソソファ」に合わせると、こう!

ピカソソファ+サイドテーブル(高)
ピカソソファ+サイドテーブル(低)

他のソファと合わせてみると…

フロフロ+サイドテーブル(低)
かこみソファ+サイドテーブル(高)

100均で揃うアイテムで超ラフ試作も作ってみました。

デザイナー
デザイナーズファミリー

ええやん!
特に、サイドテーブル(低)の方はローソファのために生まれ、ローソファ以外と合わせようがないぐらい、唯一無二のサイドテーブルです。ワクワクしてくっぞ。

ラウンド案とスクエア案、どっちにしよう?

開発スピードを上げるために、ラウンド案かスクエア案かどちらかに絞ります。

どっちも良いけれど、

ローソファのご愛用者に喜ばれる物

・子供、愛犬と暮らすご愛用者が多い
・部屋になじみやすいデザインの方が+αしやすい

かわいさ重視のラウンド案より、コンセプトに合っているのはスクエア案だ。決定!

デザインのちょっとした工夫で暮らしを豊かにしようとしているところも、かなりHAREMのプロダクトっぽいぞ。

あと、PC作業を想定しているあたり「テレワーク民が多いHAREMが作ったものですなあ」って感じがします。正直、私もそこで「欲しいィー!」ってなった。

次回、試作品が登場します!

試作品は9月に開催された『出張ショールーム in 名古屋』に納品され、そのまま展示され、超スピードでお客様のご意見を聞くことが出来ました。

私はまだ見てないけど…
いいな…はよ見たい…触りたい…

ということで、これから東京・中目黒店、大阪・堺店にて、東京/大阪メンバーそれぞれでやんややんや言う会を開きます。サイドテーブル開発秘話コラム第2回はその模様をお届け予定!

果たして、HAREMが21歳になる2025年11月23日に間に合うのか?THRILL…!

『HAREM MAGAZINE』編集長。
ローソファのことばかり書き続けてもうすぐ10年。つみきソファ愛用歴も9年ぐらいです。
HAREMのライター兼コンテンツディレクターとして、文字周りとコンテンツ発信全般を担当しています。

「プロジェクトX」が大好きなので、開発秘話系コラムは筆が乗ります。

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