ライフデザイナーだいごの四方山コラム
四方山コラム
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コラム vol.30
ライフデザインというものについて、少し考えてみました。

台風が迫ってきているようで、外は雨ふりのようです。

さて、「ライフデザイナー」という肩書を持つものの、それは一体どういうものなのかについて触れたことがなかったので、連載も30回を超え丁度よい機会なので今回私なりの考え方をご紹介したいと思います。

『デザインまたは、設計とは』

よく、保険会社や金融機関のCMで「人生設計」「生涯設計」といった言葉をよく耳にすることがあります。
「何歳までにこうして、ああして、そうするのが一般的でそのためにはこれがおすすめです」といったフレーズは大人として考えなければいけない大事なことだと思います。

しかし、それは絶対かと問われればそれには大きな疑問符がつくのではないでしょうか。

私は以前機械の製造メーカーで勤務をしていました。
メーカーというのは、基本的にお客様の要望を聞いた後、「仕様書」というものを作成してそれに基づいて設計者が設計図を描いて、その総まとめとして製造工場で実際の現物を製作するのが大まかな業務全体の流れとなります。

業務にそこまで詳しくなかったペーペーのうちは、設計図通りに完璧なものが出来上がるものかと思っていましたが、色々な事を学ぶとともに実はそうではないという事実を知ることになります。

実際に、物を作ってみたら納入先の環境には合わないものだったといった話から、実は設計図が間違っていたという驚愕な事態を含めて「トライアンドエラー」を何回も繰り返した末にはじめて、顧客が納得する製品に仕上がるという過程を幾度も目の当たりにしてきました。

この経験から、「設計」は重要であるものの「絶対ではない」と考えが変わるようになります。

『人生は設計通りにうまく行くとは限らない』

この「設計」を人の人生に置き換えてみるとどうでしょうか?

例えば、将来の事を考えて高いローンを組んで家を買ったとします。
やれやれと一息ついたのも束の間、転勤によってその家に住めなくなってしまってしまいには家を手放してしまったという話を聞いたことがあります。

また、人生の一大イベントである結婚についても同様です。
将来の事を考えて考えて考え抜いて結婚をしたものの、理想と現実のギャップによってその結婚生活を続けることができなくなったという話も多く耳にします。

ここで、重要となるのが「将来」というキーワードです。

なんとなく、一般的に「人生設計」をしたら将来が安泰だと考えがちですが、不確定要素の多い「将来」の事は実は誰にも分らないという当たり前の事実について目をつぶっている人がとても多いように感じます。

『本当のライフデザイン』

では、どうしたらいいんだっていう話になってしまうと思います。
あくまでも私の持論ですが、それは「将来」ではなく「現在」を大事にする事が本当の解決策なのではないでしょうか。

「現在」の自分というのは、過去の自分からしてみたら「将来」の自分になるはずです。
もし、自分の現在が充実していないのであれば、それは過去の自分の「人生設計」になにか問題があったのではないでしょうか?
そして、同じ設計方法をとれば「将来」の自分の姿もおのずと想像できるはずです。

「将来が心配だからこうする」という考え方ではなく
「今こうしたいからこうする、こうした結果将来こうなればいいな」
という発想に転換する事で、本当に自分が求めているものと向き合うことができるはずです。

「好きな事」「好きなもの」を一度世間のフィルターを外して見てください。

それが本当の「ライフデザイン」であり物事を「選択」する際の心強い指標となるというのが私の提案です。


編集者のつっこみ

編集者のつっこみ

珍しく真面目でびっくりです。

コラム vol.31 好きなペット。その選ぶ理由を考えてみたところ・・・。